天満糖尿病対策チーム

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1月2023

【糖尿病ブログ】糖尿病と歯周病

2023.01.13

 

糖尿病と歯周病の相関関係

これまで行われてきた調査研究から、以下の事がわかっています。

●糖尿病の人は歯周病の罹患率が高い

●血糖コントロールが良くない人は歯周病がより重症化しやすい

●歯周病をしっかり治療するとHbA1c が改善する
 
歯周病の積極的な治療を受けた人は、平均して0.4%低下(薬1錠相当)
 

ここがポイント!
HbA1c が1%低下すれば、糖尿病合併症の発生率も大幅に低下すると言われています。

 

歯周病とはなにか

ひと言でいうと【歯を支える歯肉や骨が溶けて無くなっていく感染性炎症疾患】です。人類史上、最も感染者の多い感染症です。2001年にギネス記録に登録され、未だ破られていません。歯を失う原因の一位です。(二位むし歯)
 
お口の中にはおよそ400~700種類の細菌がいます。
様々な要因により【歯垢】を形成し、歯の表面や、歯周ポケットに入り込みます。
 
▶不十分なブラッシング・砂糖の過剰摂取etc…
 
中等度になるとその面積は約72平方cm、手のひらとほぼ同じサイズになります。こんな大きな炎症が起こっているにも関わらず、歯周病は放置されがちです。
 
▶ほぼ痛みなし、歯の動揺もわずか、見えにくい場所等、生活にあまり支障がない事が挙げられます。
 

 

なぜ糖尿病と関係するのか

炎症が起こると身体は戦おうと反応し、戦いのホルモン【炎症性サイトカイン・TNF-α】を放出します。本来は遺物排除を促し、免疫反応を活性化させます。しかしこのTNF-αは、増えすぎるとインスリンの働きを妨げると言われています。TNF-αを放出し続けることによって、血糖コントロールがうまくいかなくなるのです。
 
歯周病を治療し、歯周病菌を減らすことによって、糖尿病改善につながります。
 

どうすれば良いか

まずはかかりつけ歯科医を受診を受診しましょう。今現在の自分の口腔内の状態を知ることが大事です。次に、歯科医師・歯科衛生士からセルフコントロール指導を受けましょう。歯並びの癖、歯ブラシ選び、補助用具(歯間ブラシ・フロス等)の使用方法を普段の生活に取り入れましょう。
 

 
歯周病は他の全身の病気とも関係しています。
 
▶狭心症・心筋梗塞を含む循環器系⁽1.5~2.8倍)
▶動脈硬化・心内膜炎
▶早産・低体重児出産
▶脳血管障害・認知症
 
2013年、アルツハイマー型認知症患者10人中4人の脳から歯周病菌が見つかりました。
認知症でない10人の脳から全く検出されませんでした。

 

ここがポイント!
何かと敬遠されがちな歯科受診ですが、歯と全身の健康は切っても切り離せません。さっそく近くの歯科医院を受診されることをお勧めします。
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